著作権の侵害と初動対応|弁護士ができる相談・対応方法とは?

【目次】
1「著作権を侵害されているかもしれない」、「侵害してしまったかもしれない」と思ったら
2「著作権を侵害されたかもしれない」と思ったら
 ⑴ 事実を確認して法的検討を行う
 ⑵ 警告書の送付や訴訟提起
 ⑶ 弁護士へ相談を!
3「著作権を侵害している」と言われてしまったら
 ⑴ 事実を確認して法的検討を行う
 ⑵ 交渉や裁判対応
 ⑶ 弁護士へ相談を!
4著作権侵害でお困りの方は吉田総合法律事務所にご相談ください

1「著作権を侵害されているかもしれない」、「侵害してしまったかもしれない」と思ったら

会社や個人が保有している著作物について、勝手に他社の製品に使用されていたり、他者のSNSに投稿されていたりしたことはありませんか。

また、他者の著作物を勝手に使ってしまったかもしれないと心配になったことはありませんか。

このように、自身の著作権を侵害されているかもしれないと思った時や、他者の著作権を侵害してしまったかもしれないと思った時には、どのように行動したら良いでしょうか。

本記事では、著作権侵害の問題が生じた場合の対処法について、解説します。

なお、著作権の基本事項については、こちらの記事で解説していますので、ご覧ください。

2「著作権を侵害されたかもしれない」と思ったら

⑴ 事実を確認して法的検討を行う

「著作権を侵害されたかもしれない」と思った時には、まず、事実を確認して法的な検討を行う必要があります。

具体的には、以下の事項について、事実確認と法的検討を行います。

著作物性があるか
著作物性があるか
侵害行為があるか
損害はどれくらいか

①は、対象となっている物に著作物性があるかという問題です。

著作権法では、著作物性が認められる要件を、表現性があること、創作性があること、文芸、学術、芸術又は音楽の範囲に属するものであること、と定めていますので、これらの要件を満たしているかを確認することになります。

②は、著作権を持っているのは誰か(著作権が誰に帰属しているか)という問題です。

著作物を創作した者であれば、だれに帰属しているかが問題になることはありません。

他方、著作権は譲渡することができ、著作権は目に見えませんので、その時点で誰に帰属しているのかが分からなくなってしまうこともあります。また、企業の場合には職務著作が問題になります。

③は、他者の行為が著作権の侵害行為といえるかという問題です。

対象となる他者の行為が、著作物の利用行為として著作権法で定められている「複製」や「翻案」などの侵害行為に該当するものなのかを検討する必要があります。

また、著作権そのものではなく、著作者人格権や著作隣接権などの権利を侵害する行為に該当するかも、あわせて検討することになります。

④は、侵害行為によりどのような損害が発生したかという問題です。

著作権が侵害された場合、被害を回復するために損害賠償請求をすることができますが、賠償請求することができる損害とは何かを明らかにする必要があります。

この点、著作権法は、損害額の推定規定を定めており、例えば侵害物の譲渡(配信)数量×著作権者の単位利益(第114条1項)であったり、侵害者が得た利益の額(第114条2項)であったりを損害額として推定すると定めています。

著作権を侵害されたかもしれないと思った時は、まず以上の4点について事実を確認して、法的な検討を行うことになります。

⑵ 警告書の送付や訴訟提起

では、上記⑴の検討を行った結果、著作権を侵害されたことが明らかになった場合、何ができるでしょうか。

著作権を侵害された場合、著作者は以下の法的な請求を行うことができます。

侵害行為の差止請求著作権法第112条1項
組成物の廃棄等請求著作権法第112条2項
損害賠償請求民法第709条
名誉回復請求(謝罪広告など)著作権法第115条

上記の請求を裁判で求めることもできますが、一般的にはいきなり裁判を起こすのではなく、まずは侵害者に対し書面で通知することが多いです。

侵害者に送付する書面には、著作権を侵害している事実の概要、削除・撤去の請求等を記載することになります。

また、この時点では、著作権侵害の詳細や損害が明確となっておらず、侵害者がその情報を持っていることがあります。そのため、法的な請求ではありませんが、著作権侵害に関する資料やデータを提供してもらうよう要求することもあります。この要求に侵害者が応じてくれた場合には、提供された資料やデータを後の交渉や裁判で利用することができ、有利に進めることができることになります。

なお、侵害者に送付する通知は、侵害者にまじめに受け取ってもらわなければなりません。そのためには、こちらが真剣であることを侵害者に伝えなければなりません。

そこで、通知の題名を「警告書」としたり、日常生活では目にすることが少ない内容証明郵便で送付したりするなど、格式高くすることも意外と大切です。

また、当事者本人(著作者本人)から通知が届くよりも、弁護士から通知が届いた方が、より一層、問題が重大であると受け止めてもらえますので、弁護士から書面を出してもらうことも有効です。

警告書のサンプルをご紹介いたしますので、ご覧ください。

侵害者に対してこのような警告書等を通知しても、侵害者が応じてくれなかったり、交渉がまとまらなかったりした場合には、裁判を提起することを検討することになります。

判決では、著作権侵害の請求に根拠があるか、すなわち証拠があるかが判断されますので、証拠が十分に揃っているかということも事前に検討しなければなりません。

⑶ 弁護士へ相談を!

著作権を侵害されたかもしれないと思った場合には、上記⑴及び⑵の流れで進めていくことになります。

もっとも、上記⑴も⑵も、法的な観点からの検討が必要です。また、交渉や裁判を一人で行うことは、心理的な負担も少なくありません。

これらのことから、法律の専門家である弁護士に相談することで、適切に進めていくことができます。

3「著作権を侵害している」と言われてしまったら

⑴ 事実を確認して法的な検討を行う

著作権は目に見えませんので、思わぬところで他者の著作権を侵害してしまうことも、可能性がゼロではありません。

他者の著作権を侵害してしまったかもしれないと自身で気づくこともありますが、著作者やその弁護士から警告書等の通知が届くことで初めて著作権侵害に気づくことが多いと思われます。

警告書等の通知が届いた場合、まずは上記2⑴と同様に、以下の事項を検討することになります。各事項の内容については、上記2⑴をご覧ください。

著作物性があるか
著作物性があるか
侵害行為があるか
損害はどれくらいか

また、仮に上記事項の検討により著作権侵害が明らかとなった場合であっても、警告書等の通知に記載されている請求内容が正当かを検討する必要があります。

例えば、通知した著作者側が持っている情報は限られていることなどから、賠償金額を多く見積もって提示してくることがあります。また、より多くの資料やデータを収集しようと考えて、広範な資料やデータの開示を求めてくることもあります。

そこで、賠償金額は高すぎではないか、関係のない資料やデータの提供まで求められているなど過度な要求ではないかなどを検討することになります。

⑵ 交渉や裁判対応

上記⑴の検討を踏まえて、通知した著作者側と交渉していくことになります。

検討の結果、著作権侵害が事実ではないとなった場合には、そのことを前提に著作者側の請求を拒絶します。

他方、著作権侵害が事実である(その可能性が高い)となった場合には、賠償金の減額交渉等を行うことになります。また、著作物の利用を継続したい場合には、著作物の利用許諾を求める交渉を行うことも考えられます。

交渉がまとまらなかった場合には、著作者側から裁判を提起されてしまうかもしれません。

著作権を侵害したと主張されている側から裁判を提起するということはあまりなく、基本的には著作権侵害を主張して請求を求める側が裁判を提起します。

また、裁判を提起するタイミングも、著作者側が決めることができますので、交渉決裂直後に裁判を提起されることもありますし、交渉決裂からしばらく経ってから裁判を提起されることもあります。

裁判を提起された場合には、裁判手続きに従って、こちらの主張を行っていきます。

なお、裁判を起こされたからといって、必ず判決となるわけではなく、むしろ裁判の中で和解交渉を行うこともあります。そして、裁判所での裁判官を交えた和解交渉がまとまれば、裁判和解で解決できます。

⑶ 弁護士へ相談を!

いきなり内容証明郵便で警告書が届くと、誰しもが驚き、気が動転してしまいます。

また、当事者は主観が入って感情的になってしまい、適切な交渉ができないのが通常です。

他方で、著作権侵害の問題で裁判の判決まで行く割合は高くなく、そのほとんどが交渉や和解で解決すると思われます。

そのため、客観的な視点も持ちつつ代理人として冷静に交渉できる弁護士に依頼することが、適切な交渉や良い結果に結びつく可能性が高いです。

4著作権侵害でお困りの方は吉田総合法律事務所にご相談ください

吉田総合法律事務所では、著作権の問題についてのご相談やご依頼にも対応しております。

吉田総合法律事務所の弁護士は、著作権侵害への対応はもちろんですが、著作権の処理をめぐる契約交渉や契約書作成にも対応しております。特に、中小企業における取引でも、著作権の処理が重要であるという認識が高まっています。そのため、中小企業であっても、契約書で著作権の処理を適切に定めておくことが大切です。

著作権に関するトラブルでお悩みの方は、吉田総合法律事務所にご相談ください。

なお、著作権の基本事項については、こちらの記事で解説していますので、ご覧ください。

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